地球は回り日はまた巡る

~太陽と日時計の探訪~

HomeTravel目次

日本標準時子午線の街・明石 後編
(明石天文科学館と人丸前駅)

日本標準時子午線・東経135°が通る街、明石市。JR明石駅を出発し、明石城跡、明石上ノ丸教会、月照寺、子午線標示柱、柿本神社、明石市立天文科学館、人丸前駅とまわりました。後編では明石市立天文科学館と人丸前駅を紹介します。

明石市立天文科学館

明石市立天文科学館
明石市立天文科学館

前編の柿本神社に続いて訪れたのが明石市立天文科学館。東経135°の子午線上に立つ科学館です。ちょうど時計塔の位置に子午線が通っています。手前に見えるドームはプラネタリウムで、入場料にはプラネタリウムの視聴も含まれています。

明石市立天文科学館 漏刻の展示
漏刻の展示

入口玄関横、東経135°の子午線上に飛鳥時代に使われた水時計「漏刻」の模型が展示されています。サイフォンの原理で上の水槽から順に下の水槽に水が移動し、一番下の水槽に設置された「浮き」が上がることで時間の経過を計測します。漏刻の仕組みについては「多摩六都科学館のサイト」が分かりやすく説明してくれています。

明石市立天文科学館 漏刻の時刻目盛り
漏刻の時刻目盛り

漏刻は実際に稼働しています。動いている漏刻を見られるのは全国でもここだけだと思います。撮影時刻は14:05頃。漏刻の時刻は14:30頃を示していて、やや進んでいるようでした。

明石市立天文科学館 時計塔展望室からの眺め
時計塔展望室からの眺め

時計塔の中は展望室になっています。展望室の中央には東経135°日本標準時の子午線が通っています。こちらは子午線の南方向の眺め。瀬戸内海と淡路島が望めます。

明石市立天文科学館 時計塔展望室から明石海峡大橋を望む
明石海峡大橋

展望室からは、舞子と淡路島を結ぶ明石海峡大橋もよく見えます。

明石市立天文科学館 子午儀
子午儀

3階と4階は展示室になっています。天文科学館の名称どおり、天文関係の展示が充実しています。こちらは子午儀。子午儀は星の南中を観測する望遠鏡で、時刻の決定や経度の測定に使われました。

明石市立天文科学館 日時計の原理を説明する展示
日時計の原理の展示

日時計の原理を説明する展示もありました。太陽を模擬したランプがついた円盤が回転していて、日の出~日の入りまでの影のでき方を見ることができます。

明石市立天文科学館 後藤晶男 日時計コレクション
後藤晶男 日時計コレクション

日時計についての著作もある後藤晶男氏寄贈の日時計コレクション。さまざまな日時計が展示されています。

明石市立天文科学館 日時計広場
日時計広場

日時計に関する展示で最大の見どころが日時計広場です。プラネタリウムドームと時計塔の間の屋上が日時計の展示スペース「日時計広場」になっています。ここでは、さまざまな日時計を太陽の下で見ることができます。

明石市立天文科学館 ガイア日時計
ガイア日時計

地球の形をしたガイア日時計です。残念ながら撮影時は建物の陰に入ってしまっていましたが、日があたっていれば写真左側についている半円盤を赤道に沿って動かすことで時刻を知ることができます(半円盤の影が最小となる位置の目盛りが時刻を示す)。また、日があたっていれば地球上のどこが昼でどこが夜かを知ることもできます(日があたっている場所が昼、あたっていない場所が夜)。

明石市立天文科学館 半球型日時計
半球型日時計

半球型日時計です。棒の先端部が半球面に落とす影の位置と半球面に刻まれた時刻目盛りから時刻を読むことができます。

明石市立天文科学館 赤道環型日時計
赤道環型日時計

赤道環型日時計です。半円上に等間隔で刻まれた時刻目盛りから時刻を読むことができます。

明石市立天文科学館 日時計の原理の展示
さまざまな日時計

こちらは日時計の原理の説明のため、さまざまなタイプの日時計を1箇所に取り付けたものです。写真の上から、平面型(水平式)日時計、赤道環型日時計、極日日時計、壁型(垂直式)日時計となります。

明石市立天文科学館 こま型日時計
こま型日時計

こちらは、こま型日時計。水平面は平面型(水平式)日時計を兼ねています。

明石市立天文科学館 人間日時計
人間日時計(かげぼうし日時計)

これは人間日時計。人(単なる垂直な棒でもいいのですが)が作る影から時刻を読み取るものです。季節によって立つ位置を変える必要があるため、地面には月ごとに立つべき場所が示されています。

山陽電鉄 人丸前駅

山陽電鉄 人丸前駅ホームの子午線の表示
人丸前駅ホームの子午線の表示

明石市立天文科学館からの帰りは山陽電鉄・人丸前駅から電車に乗りました。この人丸駅、なんとホーム上に東経135°の子午線が通っています。ホームにはその表示があり、北側には先ほど訪れた天文科学館を望むことができます。天文科学館の時計塔が子午線の延長上に位置していることが分かります。

山陽電鉄 人丸前駅ホームの子午線の表示
子午線の表示と山陽電車

こちらは南側。ちょうど電車が来たので、子午線と電車を一緒に撮影しました。

交通案内

明石市立天文科学館へは、明石駅(JR・山陽電鉄)より徒歩約13分。山陽電鉄 人丸前駅から約3分です。山陽電鉄の明石駅~人丸前駅間は1駅2分です。

Google Map:明石市立天文科学館人丸前駅

前<日本標準時子午線の街・明石 前編(街の日時計とモニュメント)